北九州・魚部

北九州・魚部とは

「魚部」と書いて「ぎょぶ」と読みます。元々は高校の部活動だったのでこのような名前になりました。

よく、魚屋さんに間違われますが、「NPO法人北九州・魚部」は身近な自然や小さな生き物と出会える活動を行います。実際に身近な自然の様子を感じ、小さな生き物のことを知り、学び、考えることをから出発します。そして社会のより多くの人々にそれらを伝え、ときには守っていくことを目的としています。

北九州魚部の活動紹介動画

組織概要

魚部の使命

自然の楽しさ・おもしろさ・不思議さを全国の人々と分かち合い、同時に生物多様性の保全やSDGs推進などの社会的課題に取り組んでいきます。

子どもであれ、大人であれ、生き物や自然に関心がある者たちが「集い」「自由に語らい」「共に活動する」ことができる場というのは、現実社会ではあまり多くはないと思います。また、貴重な自然環境や生き物には、偶然かかわった関心のある人が「気づいた者が行動せねば」という、いわば使命感的なモチベーションのもと保全・保護された事例が少なくなさそうです。その一方で誰にも気づかれず消えていった自然財産というのは数えきれないでしょう。少しずつでも現状をより向上させていきたい。そのために私たちには何ができるでしょうか。おそらくさまざまなアプローチがあると思われる中で、魚部は次のように考えます。

1.自然との接し方を知る

1.自然との接し方を知る

「自然環境や生き物貴重さ」に気づかないのは興味がまったく無いというより、ふだんの生活の中で身近な自然や生き物との距離や隔たりが大きくなり、「接し方がわからなくなっている」からではないのか。接していけばいろいろな「気づき」の虜になり、もともとの興味が勝手にどんどん膨らんでいくはず。自然や生き物は想定内などではなく、人間の単純な予想や思惑など軽々と飛び越えたものを与えてくれます。そんな奥深さの一端に触れたときの、言葉に表しがたい喜びの感覚は他に類がありません。一方で接していくほどに、ときに経験がもたらす直感により予想や想定が当たることもあります。そのワクワクやドキドキも自然や生き物に接することならではの賜物だと思います。

2.自然を観る感性を広める

2.自然を観る感性を広める

そこで魚部は、『自然に興味はあるが接し方がわからない』という人々に身近な自然や生きものに出会うことに関するさまざま事業に取り組みます。
例えば、よくある自然体験活動だけではなく、生き物に関わる雑誌や図鑑の出版や、グッズの作成、「ヒメドロムシサミット」など変わったイベントを実施してきました。
そのような活動から出会いの楽しさやおもしろさ、不思議さを感じてもらうことを通じていろんなことに気づく“自然を観る感性”を社会に広めていきます。そうすることで、じわじわと、しかし着実に私たちの「自然観」が磨かれ、生物多様性の保全やSDGsが達成される社会の実現に向かうのではないかと考えます。

3.自然と人の関わり方を模索する

3.自然と人の関わり方を模索する

NPO法人北九州・魚部では自然や生き物だけなく、人々の多様性の豊かさも大切に考えます。自然や生き物に関心があるという緩やかな関係性のもとに集う人々を結びつけ、集まった情報をコーディネートし、人と自然のかかわりを実感する社会の実現を大きな目的とし、現代的な自然と人のかかわり方を追究します。このような思いから、将棋場のような感覚で、ふらっと生き物に関わる方々が集まれる場所であり、普通の人も立ち寄れるブックカフェ「バイオフィリア」を作りました。 「生き物が好き」というゆるいコミュニティーを構築し、仲間を増やすことで1人ではできないようなことも実現できるような気がしています。そしてそれが生き物を守ることにも繋がると考えます。

魚部の歩み

3回誕生した魚部の活動の足跡

■1回目:高校の部活動としての魚部(1998年度~)

1998年4月、6月の文化祭を盛り上げるため、当時2年生で「帰宅部」の生徒を中心に集まり、当時部員がゼロだった「理科部」に仮入部する形で活動をはじめました。自分たちで実際に高校近くの紫川に入り、何がいるのかを調べながら、文化祭で「紫川の魚展」という生体展示を実施。予想外の評判に気をよくした彼らはその後も理科部に居残りました。部員が最後にいたころの理科部が残したものを見ると、化学的な実験などをしていたようです。対して自分たちは川に入って魚採りをしている。「俺たちは魚を捕まえてるから、魚部だ!」
ここから魚部というそれまではこの世に存在しなかった言葉が生まれ、今や全国30数都道府県に約350名の「魚部員」がいる活動がはじまりました。

■2回目:任意団体「だれでも参加できる魚部」(2014年1月~)

いろいろな事情で魚部の将来的な存続があやういかもしれない。そんな危惧があった中で、「魚部はこの街の名物だ」というある方の言葉から「だれでも参加できる魚部」の構想がうまれました。高校部活動の魚部のOBやOG、さらに活動に縁のあった外部の専門家や愛好家などが集い、自然や生き物が大好きな者たちがつながる場をつくりました。いわば「街のブカツ」、「市民のブカツ」としての魚部のはじまり。(株)三宅モータースのご厚意で2階の一室をお借りして「魚部基地」と名付けた拠点にしました。その場所で2014年1月10日、約35名の人々が集い、任意団体として魚部が2回目の誕生をむかえました。

■3回目:NPO法人化(2018年5月~)

自然や生き物にかかわることを通じて、社会に貢献したり何らかの役割を果たしたりできるのではないか?そのためにより自覚的、主体的に活動できる組織形態が望ましいのではないかと協議を重ねました。そして2018年5月17日、NPO法人化し3回目の魚部の誕生となりました。
実はこれは2回目の誕生である任意団体としての出発式のなかで、将来的な選択肢の一つとして提示していたもので、思い付きや差し迫ってというより、広がりや深まりを踏まえた順当な変化だと認識しています。
最近の活動については、魚部のSNSで発信中です!フォローよろしくお願いします。

【受賞歴、助成実績】

  • “いい川”“いい川づくり”ワークショップ in九州2017「グランプリ」
  • 日本タウン誌・フリーペーター大賞2017「大賞」
  • 生物多様性アクション2018「最高賞(農林水産大臣賞)」
  • 北九州SDGs未来都市アワード2019「SDGs賞」
  • 毎日新聞社 毎日地球環境未来賞2020「SDGs未来賞」
  • サステナアワード2020「サステナアワード レジェンド優秀賞」
  • エフコープ環境助成金
  • MS&ADグループのゆにぞんスマイルクラブ助成金
  • 地球環境基金「ひろげる活動&若手プロジェクトリーダー育成事業採択 2019〜2021年度」
  • タカミヤ・マリバーエイド(マリバー財団助成金)(継続)

入会・寄付

私たちは、身近な自然や水辺の生物のことを「知り・守り・伝える」活動をしています。

これらの活動は、応援してくださる多くのサポーターの皆様に支えられています。身の周りの小さな自然が無事でありつづけるために、皆様のご協力をお願いします。会員区分は、①利用会員・②賛助会員・③正会員の3つです。個人・団体の違いで料金や特典に相違はありません。

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